世界遺産詳解 の解説 ウムエルラサス〈キャストロメファ〉【ウム-エル-ラサス〈キャストロ-メファ〉】 2004年に登録された世界遺産(文化遺産)で、ヨルダン中部、首都アンマンの南方にある遺跡。別名の「キャストロ・メファ」はウマイヤ朝時代の地名。ウム・エル‐ラサスは、3世紀末にローマ軍の駐屯地として建設され、5世紀に町に発展した。遺跡には、ローマ時代からビザンチン時代、そして9世紀頃のイスラム時代初期までの都市遺構が残っている。聖ステファン聖堂で見つかったモザイク画は保存状態が良好で、歴史を伝える貴重な資料。また、ビザンチン時代に建てられた2基の四角柱の塔は、修行僧の柱上修行が行われたものとされる。このほか、周辺では軍事建築の遺構や、ダムや水路などを備えた農業施設の跡なども見つかっている。◇英名はUm er-Rasas(Kastrom Mefa'a) 出典 講談社世界遺産詳解について 情報