エキノコッカス症(読み)えきのこっかすしょうほうちゅうしょう

家庭医学館 「エキノコッカス症」の解説

えきのこっかすしょうほうちゅうしょう【エキノコッカス症(包虫症)】

 エキノコッカス属条虫幼虫が感染するもので、日本では、ほとんどが多包虫症で、北海道でみられます。
 人への感染は、イヌキツネに寄生している条虫から排出された虫卵(ちゅうらん)が偶然口に入ることによりますが、ウサギ肉から感染する例もあります。
●症状
 寄生部位によって症状は異なりますが、たびたび悪性腫瘍(あくせいしゅよう)と誤診されます。大部分肝臓に寄生します。
●治療
 外科的に包虫を摘出(てきしゅつ)するのが確実な治療ですが、包虫液がもれてショックの危険があります。薬剤治療としてはアルベンダゾールの服薬・休薬をくり返します。
●予防
 流行地では野犬やキツネとの接触を避け、川水や井戸水は生で飲まないことです。また、野イチゴや野菜は十分に洗ってから食べましょう。

出典 小学館家庭医学館について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android