エクセレンス・イニシアティブ

大学事典 の解説

エクセレンス・イニシアティブ[独]

有力な高等教育機関や研究プロジェクトチームへの教育研究費の重点配分を目的に,ドイツで2005年に始動した連邦と各州との共同助成プログラム。「大学院」「エクセレンス・クラスター」「将来的構想」の三つのプログラムからなり,資金の75%を連邦が,25%を当該大学が置かれている州がそれぞれ負担することとなっている。これはいわゆるドイツ版COEプログラムとして,国際競争に対する意識が高まる中,伝統的に大学間に序列のなかったドイツの高等教育界に競争的な環境を醸成するにあたり,重要な役割を果たしてきた。当初は2006~11年の第1次をもって終了することとなっていたが,そのさらなる効果を期待して,2009年の連邦と各州の首相署名により,2012~17年を第2次として継続実施された。第2次分で選ばれたのはベルリン自由大学ベルリン・フンボルト大学ハイデルベルク大学ミュンヘン大学など11大学である。これまでに「将来的構想」に選定された高等教育機関は「エリート大学(ドイツ)」と呼ばれている。
著者: 髙谷亜由子

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

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