エセー(その他表記)Essais

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エセー」の意味・わかりやすい解説

エセー
Essais

フランスの思想家 M.モンテーニュの随筆集。 1580年初版,88年新たに第3巻を加えた第2版,さらに死ぬまでの間に多くの重要な訂正,加筆がなされた。古今の書物の断片を引用し倫理的主題,歴史上の判断,意見を紹介,自分自身の批判,考察を加えた感想文の形式をとっている。後年,自分を対象とした記述,分析,省察が主となり,ストア哲学,懐疑主義的思想,エピクロス主義的な考え方を経て,彼が到達した自然に適合した人間の条件と生き方の探究が企てられている。人間性研究の文学伝統の先駆ともみなされ,思想史上でも合理的思考の尊重,近代的自我の主張,批判精神などはのちのデカルトやパスカルの業績を準備したといえる。

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