エッケホモ(その他表記)Ecce Homo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エッケホモ」の意味・わかりやすい解説

エッケ・ホモ
Ecce Homo

キリスト教美術の主題。『ヨハネによる福音書』 19章によれば,総督ピラトは,イエス・キリストを捕え,兵士にむち打たせ,紫の王衣といばらの冠を着せて嘲弄させた。そののち,彼を公衆の面前に引出し,「この人を見よ (エッケ・ホモ) 」と語りかけるが,イエスの反対派は一斉に「十字架につけよ」と叫んだ。この瞬間を表わした図像は9~10世紀頃からあったが,中世末期には,特に,むち打ちに傷つき,手を縛られたみじめな姿のイエスをピラト,兵士とともに壇上に配し,その下に醜い敵対者の群衆をおく構図が発展してきた。またその姿のイエスだけを単独像として取上げたものが,いわゆる祈念像 (アンダハツビルト) の一つとして流行した。作例はボッシュ (フランクフルトアムマイン,シュテーデル美術研究所) ,レンブラントのエッチング (1655) など。

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