エルフルト会議(読み)エルフルトかいぎ(英語表記)Erfurter Kongress

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エルフルト会議」の意味・わかりやすい解説

エルフルト会議
エルフルトかいぎ
Erfurter Kongress

1808年9月 27日から 10月 14日まで,中部ドイツのエルフルトで,ナポレオン1世要請により開かれた列国会議。ナポレオンロシア皇帝アレクサンドル1世のほか,ライン同盟諸侯,プロシアオーストリアの代表も出席した。ナポレオンの主目的は,ロシアと手を握ってオーストリアの対仏軍備を阻止することにあったため,10月 12日の協定で,当時ロシアが占領していたモルドバ,ワラキアおよびフィンランド領有を認め,ポーランドとドイツからのフランス軍の撤兵などを約束する代りに,オーストリアがナポレオンを攻撃した場合にはロシアがオーストリアに宣戦することの保証をとりつけた。この対ロシア工作は結局失敗に終るが,この会議の際,ナポレオンがドイツの文化人層の支持を得るため,ゲーテや C.ウィーラントと会談したことは有名である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android