エンドキサン

百科事典マイペディア 「エンドキサン」の意味・わかりやすい解説

エンドキサン

ナイトロジェンマスタードの誘導体の一種として合成された制癌(がん)薬。試験管内ではほとんど制癌作用を示さず,生体内に入って細胞内のリン酸酵素の作用によって活性化され,効力を発現する。上皮性腫瘍(しゅよう),ことに胃癌等にはあまり効力を示さないが,リンパ系肉腫の類に有効例が多い。白血球減少食欲不振等の副作用はきわめて少ない。脱毛が特異的な副作用であるが投与中止で再生するし,パロチン併用防止も可能。

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関連語 がん

世界大百科事典(旧版)内のエンドキサンの言及

【制癌薬】より

…以下かっこ内は商品名を指す)が生まれた。臨床的によく用いられるものとして,シクロホスファミド(エンドキサン),カルボコン(エスキノン),チオテパ(テスパミン),ニムスチン(ニドラン)などがある。またこのほかに,ブスルファン(マブリン),ピポブロマン(アメデール),インプロスルファン,別名864T(プロテクトン),メルファラン(アルケラン)およびミトブロニトール(ミエブロール)の5種類が臨床に供せられている。…

※「エンドキサン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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