オウギバショウ(読み)おうぎばしょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オウギバショウ」の意味・わかりやすい解説

オウギバショウ
おうぎばしょう / 扇芭蕉
[学] Ravenala

バショウ科(APG分類:ゴクラクチョウカ科)の常緑高木。葉のとれたあとが太い幹状となって立ち上がり、この先で光沢のある濃緑のバナナに似た葉が扇を広げたように左右に美しく並列して広がるのでこの名がある。水分を多く含むほか葉鞘(ようしょう)の部分に水をためるため、旅行者がこの水を飲料として使ったことからタビビトノキリョジンボク(旅人木)の名でもよばれる。マダガスカル島原産のマダガスカリエンシスR. madagascariensis Gmelinは高さ20メートルに達し、そのみごとな葉姿から熱帯地方では公園や庭園によく植えている。花は白色。この仲間にはほかにギアナ原産のギアネンシスPhenakospermum guyannense Endl. ex Miq(R. guianensis Benth.)があり高さ5~8メートルになるが、あまり知られていない。オウギバショウは高さ数メートルになって初めて美しい葉姿となるもので、鉢植えではむずかしい。冬は12℃以上に保ち、つねに日当りに置き、よく肥えた土で植え込み、十分に水を与えることがたいせつである。

[坂梨一郎 2019年6月18日]

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百科事典マイペディア 「オウギバショウ」の意味・わかりやすい解説

オウギバショウ

タビビトノキ

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