オコナー(Frank O'Connor)(読み)おこなー(英語表記)Frank O'Connor

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

オコナー(Frank O'Connor)
おこなー
Frank O'Connor
(1903―1966)

アイルランドの小説家。本名マイケル・フランシス・オドノバンM. F. O'Donovan。アイルランド革命戦争の悲惨な物語を写実的な手法でとらえた短編小説集『国民の客人』(1931)でイギリス、アメリカに知られた。1952年アメリカに渡り、ハーバード大学などで客員教授を務めながら発表した短編は、アイルランドの素朴な生活をユーモアに富む洗練された筆致で描いており、イェーツから、「チェーホフがロシアに対してなしたことを、オコナーはアイルランドに対して果たした」と賛辞を受けた。代表作『私のエディプス・コンプレックス』『ユダ』における幼児や青年の心理の巧みな描写、『法の威厳』の孤独な老人の心を通してみる美しい、だがあまりにも貧しい田園風景の背後に、地域文学を超えた人間の悲喜劇の本質を追究する大きなテーマを展開、その活写に成功している。

[山口圭三郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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