日本大百科全書(ニッポニカ) 「オニアザミ」の意味・わかりやすい解説
オニアザミ
おにあざみ / 鬼薊
[学] Cirsium borealinipponense Kitam.
キク科(APG分類:キク科)の多年草。オニノアザミともいう。茎は太く、多くは斜上し、高さ0.5~1メートル。上部に縮れた毛やくもの巣状の毛がある。根出葉は花期にもあり、楕円(だえん)形で、長さ30~65センチメートル、羽状に中裂する。裂片は卵形で、縁(へり)に大小の鋭い鋸歯(きょし)があり、その先は鋭い刺(とげ)になっている。茎葉は上方でしだいに小形となる。6~9月、茎頂に数個の頭花が接してつき、下向きに開く。総包片は暗紫色を帯びて粘着する。中部地方から東北地方の日本海側の海抜1000メートル以上の山地に生える日本固有種である。
[小山博滋 2022年2月18日]
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