カラジャ族(読み)カラジャぞく(英語表記)Carajá

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カラジャ族」の意味・わかりやすい解説

カラジャ族
カラジャぞく
Carajá

ブラジル中央部アラグアイア川沿いに住む漁労民。他のアマゾンの諸民族とはまったく近縁関係のない独立した言語をもつ。周囲のジェー語系諸族あるいはトゥピ語系諸族とは常に敵対関係にあり,戦闘を繰返してきた。マニオク (キャッサバ) 栽培も行うが耕地に恵まれないため,河川資源に頼る生活をおくる。川沿いの高地に定住村落をもつが,乾季には川岸砂地に降りて一時的集落をつくる。男性のみが参加する死者儀礼と仮面儀礼が社会関係のなかで大きな比重を占めている。近年,交易所を通じて急速に他社会との接触の機会が増し,近代化の影響を受けはじめている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android