カワスズメ(読み)かわすずめ(英語表記)Oreochromis mossambicus

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カワスズメ」の意味・わかりやすい解説

カワスズメ
かわすずめ

硬骨魚綱スズキ目カワスズメ科の淡水魚で、アフリカ東部から南部原産地日本には1954年(昭和29)ごろ、食糧危機を救う魚として期待されて移入され、和名よりもティラピアの名で知られている。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カワスズメ」の意味・わかりやすい解説

カワスズメ
Oreochromis mossambicus

スズキ目カワスズメ科の淡水魚。野外では体長 30cmをこえるが,水槽内では 20cm内外。体は側扁し,基底の長い背鰭をもつ。体色は灰茶色を基調とし,銀色に光る鱗をもつ。卵は雌の口中で保護され,そこで孵化する。食用あるいは観賞用として輸入された熱帯魚で,日本各地の温泉地の池などで自然繁殖している。東アフリカ原産。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のカワスズメの言及

【アフリカ大地溝帯】より

…むしろ最近では大地溝帯は南北への分布拡大の通路となったという説が有力である。 大地溝帯の内部をみたとき,生物学上重要なのは,その水系における水生動物の適応放散で,なかでも,ティラピアなどを含むカワスズメ科魚類(シクリッド)の爆発的な種分化は魚類学上の驚異とされている。現在,この仲間はアフリカ,中南米,南アジアから700種余り知られているが,その約8割までがアフリカ大地溝帯域に集中している。…

【ティラピア】より

…スズキ目カワスズメ(シクリッド)科ティラピア属Tilapiaの淡水魚の総称。テラピアともいう。…

※「カワスズメ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android