クロストーク(読み)くろすとーく(その他表記)cross talk

翻訳|cross talk

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クロストーク」の意味・わかりやすい解説

クロストーク
くろすとーく
cross talk

有線電話隣接回線から話し声が漏れて聞こえること。漏話ともいう。一つの回線の通話電流が、他の回線に電流を誘起して相互に干渉をおこす現象で、通話品質の劣化要因になるとともに、通話の秘密が漏洩(ろうえい)する原因ともなる。一般にクロストークは、一つの電話線路と隣接の線路の間に静電結合あるいは電磁結合があるとき誘起される。隣接回路の信号レベルが大きいほど、回路間の距離が短いほど、平行して接する距離が長いほど漏話量は大きい。クロストークを抑制するには、たとえば一定間隔ごとに電話ケーブル内の心線の位置を変更するなど、平衡を保つようにくふうをしている。

 なお、電話以外の無線機器、テレビ受信機などでも、本来無関係であるべき他信号からの漏れた信号がある場合、人の話し声でなくても、これをクロストークという。

[宇治則孝・星野博文]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ASCII.jpデジタル用語辞典 「クロストーク」の解説

クロストーク

混線または混信のこと。隣接する回線が発するノイズなどが原因で起こる。

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世界大百科事典(旧版)内のクロストークの言及

【オーディオ】より

…帯域の分割は一種のフィルターによって行われ,分割点で周波数特性が劣化しないように,通過帯域以外の減衰は最適なスロープ特性をもつようにしなければならない。 クロストークcrosstalk信号を伝送するときに他の信号が漏れてくることをいう。信号の大きさと漏れてきた不必要な信号の大きさとの比をdBで表す。…

※「クロストーク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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