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グラスマンの法則 グラスマンのほうそくGrassmann's law

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

グラスマンの法則
グラスマンのほうそく
Grassmann's law

インド=ヨーロッパ語族の諸言語における異化の法則。同一音節内,あるいは連続する2つの音節に帯気音があるとき,前の帯気音は無気音になるというもの。例:サンスクリット語 bandháḥ (網) ←bhandháḥ,dadhāti (彼は置く) ←dhadhāti;ギリシア語 tithēmi (私は置く) ←thithēmi。

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法則の辞典の解説

グラスマンの法則【Grassman's law】

(1) 三色性の法則,(2) 連続性の法則,(3) 色等価性の法則,(4) 輝度の加法則(アブニー則*)の総称である.「グラスマンの四法則」と呼ばれることが多い.

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

グラスマンの法則
ぐらすまんのほうそく

グリムの法則に合致しないインド・ヨーロッパ語における帯気音の対応例を説明した音声法則。グリムの法則によれば、印欧基語の帯気音[bh, dh, gh]はゲルマン基語ではそれぞれ無帯気音の[b, d, g]に変化したことになっている。しかし、サンスクリット語の bdhmi「私は目覚める」とギリシア語の peuthomai「私は覚える」を、ゲルマン系の古代英語の bodan「命じる」と比較してみると、サンスクリット語の語中の帯気音dhがギリシア語でthとなり、古代英語ではdに変化している。この限りでは、グリムの法則にかなっている。しかし、サンスクリット語の語頭のb音が古代英語のb音に対応している。これはグリムの法則に反する。そこで、この法則の真価が疑われた。ときにドイツの言語学者グラスマンは、帯気音が隣接した音節において二つ連続した場合は、どちらか一方が無帯気音に変わることを発見した。すなわち、印欧基語におけるbheudhomaiがギリシア語では両方の有声帯気音が無声化してpheuthomaiとなり、さらに語頭音が無帯気音となってpeuthomaiが派生したと説明した。このグラスマンの法則によりグリムの法則が再確認され、音韻法則に例外なしといわれるまでになった。[小泉 保]

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