輝度(読み)きど

  • brightness
  • luminance
  • 輝度 luminance

百科事典マイペディアの解説

広がりをもつ(つまり点光源でない)物体表面の単位面積あたりの明るさをいう。物体表面の一つの点のまわりに小さい面積σをとり,σの法線と観測方向の間の角をθ,観測方向のσの光度をLとすると,Lをその方向のσの見かけの面積σcosθで割ったL/σcosθを,その点のその方向における輝度という。国際単位系での単位はカンデラ毎平方メートル(cd/m2)で,これをニト(nt)ともいう。スチルブランバートも使われる。
→関連項目明るさ

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世界大百科事典 第2版の解説

物体の表面から観測者のほうへどれくらいの光がきているかを表す心理物理量で,単位としてはニト(記号nt),スチルブ(記号sb)などがある。例えば1ntは,その表面の1m2の面積から観測者のほうへ向かって1立体角内に1lmの光束がきている場合のその表面の輝度の値である。物体が明るく見えるかどうかを表すにはこの輝度を使うとよい。同じ照明光の下でも,よく反射する物体の輝度は当然大きい。明るさ【池田 光男】

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

広がりをもつ光源や物体表面の明るさを定義する量。表面の単位面積からある方向の単位立体角内に毎秒あたり放射される光のエネルギーを,その面のその方向への輝度,または輝きという。輝度の単位は光度の単位をもとにして決められる。 1cm2あたり 1cd (カンデラ) の光度のときの輝度を 1sb (スチルブ) ,1m2あたり 1cdの光度のときの輝度を 1nt (ニト) という。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

物体表面の輝きの程度を表す量。光の発散面上のある点から観測方向に向かう光度を、その点を含む発散面の観測方向への正射影面積で割った値。単位はカンデラ毎平方メートル(cd/m2)である。輝度に似ているが方向の概念のない量として、光束発散度がある。これは光の発散面から出る光束を、その面の面積で割った値で、単位はルーメン毎平方メートル(lm/m2)である。

 目で見た明るさの強さは見ているものの輝度に比例するので、輝度はものを見る際の基本的な量である。たとえば、紙に印刷された黒い文字を見る場合、紙からのピカピカした照り返しのない、いわゆるグレア(まぶしさ)のない条件では、輝度が高くなるほど文字は見やすくなる。対比のあまりよくない文字を見る場合にはさらにこの傾向が顕著になる。500ルクスで照らされた白い紙の輝度はおよそ100cd/m2である。輝度の概略値としては、夜間の高速道路の路面1~2(cd/m2、以下同)、満月2000、青空3000、ろうそく5000、40ワット白色蛍光ランプ8000、白色塗装電球2×105である。

 どの方向から見ても輝度が一様な面では、輝度Lcd/m2と光束発散度Mlm/m2の間に、M=πLの関係が成立する。

[高橋貞雄]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 発光体の表面の明るさを表わす量。発光面のある方向への光度を、その方向から見た見掛けの面積で割ったもの。単位名は、ニト(nt)、スチルブ(sb)などを用いる。一スチルブとは一平方センチメートルあたり一カンデラの光度をもつ光源の輝度である。レンズ、望遠鏡などで像をつくると、これらの器械に吸収がなければ、像の輝度は実物の輝度に等しい(輝度一定の法則)。

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世界大百科事典内の輝度の言及

【輝度分布】より

…人間が見るさまざまな対象物の明るさ(輝度)の違いおよびその空間的な配置関係をいう。室内における視野は,窓や照明光源のように非常に明るい対象から,部屋の隅や机の下のように非常に暗い対象まで,明暗の異なる部分からなる。…

【照明】より

… 物の形や色が目に見えるのは,物の面から目の方向へ反射した光が目に入るからであり,窓や光源が目に見えるのは,窓を透過した光や,光源から出た光の一部が目の方向に進んで瞳孔に入り,網膜上に映像を結ぶからである。したがって,物の面の明るさ感や光源の輝き感ともっとも関係をもつ光の強さは,物や光源の輝度である。輝度とは,図4に示すように,光源面からある方向への光度をその方向への正射影面積で割った値で単位はcd/m2である。…

※「輝度」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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