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コソボ独立問題 こそぼどくりつもんだい

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知恵蔵2015の解説

コソボ独立問題

国際連合のコソボ地位交渉特使アハティサーリフィンランド大統領は2007年3月末、国際社会の監視下で、実質的なコソボの独立を容認する最終調停案を国連に手渡した。国連安全保障理事会では、ロシア国家主権の尊重を重視し、セルビアとコソボの両者が合意に至るまで交渉を続けるべきとして、コソボの独立に強く反対した。このため、国連安保理ではアハティサーリ提案を決議するにいたらなかった。これ以後、アハティサーリに代わって、米、ロ、EU(欧州連合)の三者がコソボ問題の直接的な交渉仲介者となった。三者は同年8月から12月10日を国連事務総長への報告期限として、さらにセルビア交渉団とコソボ交渉団との地位をめぐる話し合いを継続した。セルビア側はさまざまな形態の自治案を提示したが、コソボ側は独立を主張し、両者の合意を得ることはできなかった。米、ロ、EUの三者の仲介も失敗に終わり、コソボの地位問題はアハティサーリ案に戻らざるを得なかった。コソボ側は早期の独立宣言を主張したが、EUをはじめとする国際社会の要請により、独立宣言は08年1月、2月に行われたセルビア大統領選挙後に持ち越された。セルビア大統領選挙では、EUとの加盟交渉をコソボ問題と切り離して進める姿勢の現職タディチ大統領が、コソボの独立に強硬に反対する立場のニコリッチ候補に小差で勝利を収めた。米国とイギリスドイツフランスなどEU主要国の支持をうけて、2月17日にコソボは独立を宣言した。

(柴宜弘 東京大学教授 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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