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コダック こだっくEastman Kodak Company

知恵蔵の解説

コダック

アメリカ合衆国ニューヨーク州ロチェスターに本社を置く世界最大の写真フィルムメーカーであるイーストマン・コダック社(Eastman Kodak Co.)及びそのグループ企業各社、またはそのブランド名。同社のコダカラーやエクタクロームなどの写真用カラーフィルムは、市場を席巻した。日本法人には、イーストマン・コダックの完全子会社であるコダック株式会社(Kodak Japan Ltd)がある。
1880年に写真乾板の製法を確立したジョージ・イーストマンを創業者とする。感光剤を塗布したロール紙を装填し簡便に写真撮影ができるKODAKカメラや、1米ドルで販売され写真撮影を一般市民の趣味の領域に拡大する契機となったブローニーカメラなどを、世界に先駆けて発売した。モノクロ映画撮影フィルムが35ミリ幅であるのも、初期から同社の製品が利用されていたことに基づく。映画撮影用カラーフィルムの分野では、テクニカラー社により、プリズムを使った専用カメラで色分解して同時に3本のモノクロフィルムにそれぞれ録画するカラー撮影方式が実用化された。これに対抗し、コダックは複数の感光剤の層を設けた1本のネガフィルムに撮影するイーストマン・カラーを開発、モノクロフィルムと同じカメラでの撮影を可能とし、のちの映画界を席巻した。この他、X線フィルムを始めとする医療用の画像解析機器やオフセット印刷用機材などでも大きなシェアを誇る。
1975年には、同社開発者がCCD(電化結合素子)センサーで撮影する世界初のデジタルカメラを発明したという。90年代からの写真デジタル化の波に際し、日本メーカーなどに伍(ご)して一般消費者向けのカメラを市場に投入し、世界の上位メーカーに名を連ねた。しかしながら、デジタルカメラ市場の激烈な競争には追随できず、2006年には自社生産から撤退。一方で、写真デジタル化の急速な進行により、同社の主力事業のフィルム市場は縮小の一途をたどる。同社は保有する特許の売却などで業績悪化の回復を図るが、12年1月にはアメリカ連邦破産法第11条の適用を申請し、経営破綻(はたん)に陥った。今後は開発などを含むカメラ事業から撤退し、印刷機事業などに注力していくとしているが、先行き不透明となっている。同法適用対象外の日本法人は、主要事業であるデジタル印刷用CTP(直接刷版出力)プレートを国内工場で製造するなどしており、従来通りの事業継続が可能であるとの声明を出している。

(金谷俊秀 ライター / 2012年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

コダック
こだっく

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