日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
スコット(Sir George Gilbert Scott)
すこっと
Sir George Gilbert Scott
(1811―1878)
イギリスの建築家。バッキンガムシャーのゴーコット生まれ。ビクトリア朝の代表的なゴシック・リバイバリストで、1844年、ハンブルクのザンクト・ニコラス教会の設計競技に14世紀のドイツ・ゴシックのデザインによって当選し、国際的な名声を獲得した。イリイ大聖堂やウェストミンスター寺院をはじめとする多数の大聖堂、教区寺院の修復も手がけた。宗教建築以外の作例に、ロンドンのセント・パンクラス駅およびホテル(1865設計)やアルバート・メモリアル(1863~72)などがあげられる。著書に『個人的、専門的回想録』(1879)がある。
[谷田博行]