スフラワルディー教団(読み)スフラワルディーきょうだん

改訂新版 世界大百科事典 「スフラワルディー教団」の意味・わかりやすい解説

スフラワルディー教団 (スフラワルディーきょうだん)

スフラワルディーSuhrawardī(1097-1168)を創立者とするイスラム神秘主義教団タリーカ)。12世紀にバグダードでスフラワルディーのために修道場が建てられ,教団の基礎がつくられた。13世紀にはスフラワルディーの甥によって教団の活動が活発化し,このころからイスラム世界の各地に広がっていくようになった。シリアエジプトトルコなどに広まったが,この教団の活動が最も注目されるのは,インドにおいてである。13世紀にデリー・スルタン朝勢力をもつようになり,以後,インドの宮廷やスンナ派ウラマーと結びつき,勢力を拡大していった。その宗教的立場は逸脱的傾向に走らず,穏健なものであった。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android