スベザトウムシ(読み)すべざとうむし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スベザトウムシ」の意味・わかりやすい解説

スベザトウムシ
すべざとうむし / 滑座頭虫

節足動物門クモ形綱ザトウムシ目スベザトウムシ科Leiobunidaeの陸生動物総称であるが、狭義には体のわりに脚(あし)が細くて著しく長いスベザトウムシ属Leiobnumをさす。歩脚が8本で、歩く際に第2脚が感覚器の働きをするので、これで物を探るように見える。このようすがザトウムシといわれるゆえんである。

 日本でもっとも普通にみられる種に、モエギザトウムシLeiobnum japonicumがあり、この種は体長2.8ミリメートルの小形種で、脚長4~9ミリメートル。体色は黄褐色で、本州から九州山野雑草低木に多い。

[森川国康]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android