ソコルル・メフメト・パシャ(読み)そこるるめふめとぱしゃ(英語表記)Sokull Mehmet Paşa

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ソコルル・メフメト・パシャ
そこるるめふめとぱしゃ
Sokull Mehmet Paşa
(1505―1579)

オスマン帝国のスレイマン1世、セリム2世、ムラト3世の治世、約14年にわたって務めた大宰相。ボスニア郊外の村に生まれ、デウシルメ(キリスト教徒男児の強制徴集)され、エディルネ宮廷で教育を受けた。門衛長官として出廷し、海軍提督、ルーメリ州の知事を歴任。テメシュバル(現ルーマニアのティミショアラ)の攻略に功があり大臣に就任した。1561年、スルタンのセリム2世の娘と結婚。64年に大宰相職につき、死亡するまで、ボルガ・ドン運河の開削計画、キプロス島・チュニジアの征服、モロッコをオスマン帝国の保護下に置くなど、行政に手腕を発揮したが、1579年暗殺された。

[永田真知子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

サルノコシカケ

サルノコシカケ科やその近縁のキノコの総称。日本では4科約40属300種が知られ,ブナ林に日本特産種が多い。樹木の幹につき,半円形,木質で厚く堅く,上面には同心円紋があるものが多い。下面には無数の穴があ...

サルノコシカケの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android