東地中海の島。無土器新石器文化を持つが,ミケーネ時代にギリシア人の植民があり,古典期までミノア系統の線文字でアルカディア方言類似のギリシア語が記された。この間サラミスなどの都市王国が繁栄したが,政治的にはエジプト,アッシリア,ペルシアと支配権が移り,ヘレニズム時代にはプトレマイオス朝に服し,ローマ時代には属州キリキアに所属した。7世紀半ばから10世紀後半にたびたびアラブ人の侵入をみたが,ビザンツ帝国は島を守った。十字軍の基地となって13世紀頃から西欧風の封建制が導入された。15世紀末,島の支配権はヴェネツィアに移り,ついで1571年オスマン帝国領に編入された。1878年イギリス領となったキプロス島では独立運動が続けられ,1960年キプロス共和国として独立した。しかし,約80%がギリシア系,約20%がトルコ系から構成される住民間では,イギリスの分割統治策以来の対立が継続し,独立後もギリシア系住民はギリシアへの併合を求め,トルコ系住民は領土分割を唱えて,両者間の紛争は激化した。64年国際連合は国連軍を派遣したが,紛争は解決されず,74年のトルコ軍の北キプロス侵攻以来,北部にはトルコ系,南部にはギリシア系という,共和国分断の状態が続いている。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
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