タンボコオロギ(読み)たんぼこおろぎ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タンボコオロギ」の意味・わかりやすい解説

タンボコオロギ
たんぼこおろぎ / 田圃蟋蟀
[学] Verlarifictorus parvus

昆虫綱直翅(ちょくし)目コオロギ科に属する昆虫。体長18ミリメートル前後で、同属のツヅレサセコオロギよりやや小さめのコオロギ。体色は褐色、脚(あし)は黄褐色。頭部は丸いが、雄の顔面はやや平たい。後頭部には6本の黄色条、前胸背板には黄褐色の条(すじ)や紋が多少ある。前翅は腹端に届かず、雄の前翅の発音部は細長い。後翅は燕尾(えんび)状に後方に突き出るが、のちに脱落する。成虫は5~6月および8~9月に出現する二化型。低地の水田近くの湿地にすむ。雄はジイ、ジイ、ジイというように発音する。本州(東北地方南部)から琉球(りゅうきゅう)諸島を経て、東南アジア、インドにまで分布している。

[山崎柄根]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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