トレンティーノアルトアディジェ(読み)とれんてぃーのあるとあでぃじぇ(その他表記)Trentino-Alto Adige

デジタル大辞泉 の解説

トレンティーノ‐アルト‐アディジェ(Trentino-Alto Adige)

イタリア北東部の自治州。長くオーストリア領で、第一次大戦後にイタリア王国に併合された。このため現在でもドイツ系住民が多い。トレント県・ボルツァーノ県がある。州都トレント

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日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

トレンティーノ・アルト・アディジェ
とれんてぃーのあるとあでぃじぇ
Trentino-Alto Adige

イタリア北東部の自治州。面積1万3613平方キロメートル、人口93万7107(2001国勢調査速報値)。イタリア語系のトレント県とドイツ語系のボルツァーノ県からなり、州都はトレント。アルプス山中にあり、900メートル以上の山地が面積の大部分を占める。イタリアでもっとも北にある州で、オーストリア国境のベッタ・ディターリア山Vetta d'Italiaはイタリア領最北端の地。農村部における著しい人口の流出によって、伝統的産業である農業の地域経済に占める比重は大きく低下したが、リンゴやライムギなどの生産は盛ん。他方、観光業と水力発電はきわめて重要である。工業としては、メラーノの化学、ボルツァーノの化学や製鉄アルミニウム、トレントの機械と化学、ロベレートの金属機械と繊維などがあり、いずれも州のほぼ中央を流れるアディジェ川沿いに立地する。第一次世界大戦までは南チロールとしてオーストリア領であったが、同大戦後イタリア領となる。1948年に自治州となるまではベネチア・トリデンティーナVenezia Tridentinaとよばれた。

[堺 憲一]

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