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水力発電 すいりょくはつでん hydraulic power generation

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

水力発電
すいりょくはつでん
hydraulic power generation

電力を得るためのエネルギー源に水のもつ位置エネルギーを利用した発電方式。落水や流水によって水車を回し,発電機を運転する。水力発電は負荷の変動に対する即応性にすぐれているので,ピーク負荷用発電所で使用することが多い。

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デジタル大辞泉の解説

すいりょく‐はつでん【水力発電】

水力で羽根車を回し、その動力で発電機を回して電気エネルギーを得る方式。ダム式水路式揚水式などがある。
[補説]規模による水力発電の分類
分類規模
大水力10万キロワット程度以上
中水力1万~10万キロワット程度
小水力1000~1万キロワット程度
ミニ水力100~1000キロワット程度
マイクロ水力100キロワット程度以下
新エネルギー・産業技術総合開発機構「マイクロ水力発電導入ガイドブック」(2003)より)

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百科事典マイペディアの解説

水力発電【すいりょくはつでん】

河川・湖沼の水流を利用して水車を回転させ,連結した発電機により電力を得ること。河川の途中から取水し,人工的な水路で導き,落差の生じたところで下流に水を落とし発電する水路式発電,河川の上流をダムでせき止めて落差を作るダム式発電,また上記2方式を併用したダム水路式発電など。
→関連項目電源三法発電ヘッドタンク

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世界大百科事典 第2版の解説

すいりょくはつでん【水力発電 hydraulic power generating】

河川,湖沼などを利用して水を高い位置から急速に流下させ,その水の力で水車を動かし,これを動力として発電機を回転して電気を発生すること。すなわち水の位置エネルギーを水車によって機械エネルギーに変換し,これにより発電機を駆動して電気エネルギーを発生するものである。模型的に示せば河川を上流でせき止めて水を水路に取り,低こう配で下流に導水し,もとの河川との間に得られる水位差を利用して鉄管によって発電所に水を落とし,水車を回転させ,発電機を駆動させる。

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大辞林 第三版の解説

すいりょくはつでん【水力発電】

水力によって羽根車を回し、それに直結した発電機を駆動して電気エネルギーを発生させる発電方式。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

水力発電
すいりょくはつでん

水の位置エネルギーを運動エネルギーに変え、そのエネルギーを利用して発電する方式。水力発電を行う設備を水力発電所といい、一般に設備が設置されている場所の固有名称がつけられて、○○発電所と称している。この方式は、河川の水をダムでせき止めるか、または本流に沿って長い水路をつくるかして得られる水位の高低差を利用し、高所から水を管路(水圧管)で導き、水車を駆動し、水車に直結した発電機で発電する。日本の水力発電の歴史は、1890年(明治23)に栃木県の足尾鉱山(400馬力)および下野麻(しもつけあさ)紡績(65馬力)の自家用として発電したのが最初で、一般供給用は、1891年に琵琶湖(びわこ)の疎水工事をおこし、蹴上(けあげ)発電所(直流発電機出力80キロワットと1300灯用単相交流発電機=電線2本で電灯1300個に供給する交流発電機)をつくり京都市の電灯・電力用に送電したのが最初である。蹴上発電所の成功により、各地で至近距離に送電する方式が企てられた。その後、電力需要もしだいに増加し、電圧を自由に変えて遠距離送電を容易にする三相交流発電方式(電線3本で供給する方式)を主体に水力発電が急激に発展し、山間の有利な水力地点で発生した電力を遠隔地の都市に送電するようになった。その代表的なものとして1907年(明治40)に完成したのが桂川(かつらがわ)電力の駒橋(こまはし)発電所(山梨)で、完成当時の出力は1万5000キロワット、送電電圧を5万5000ボルトに昇圧して75キロメートル離れた東京まで送電した。これに続いて鬼怒川(きぬがわ)(下滝(しもたき)―栃木)、木曽川(きそがわ)(八百津(やおつ)―岐阜)、宇治(京都)などで水力発電が開発され、東京、名古屋、大阪に送電された。1914年(大正3)に猪苗代湖(いなわしろこ)の豊富な水力資源が開発され、猪苗代水力電気の猪苗代第一発電所から出力3万7500キロワットの電気を送電電圧11万ボルトで約230キロメートル離れた東京に送電できるようになって、水力発電の本格的長距離送電が開始された。1920年代には15万4000ボルト送電が行われるようになり、中部山岳地帯の豊富な水力が続々と開発され、東京および大阪の都市部に大規模に送電されるようになった。第二次世界大戦までは水力の開発が盛んであったが、大戦中と戦後の数年間は資材と労力の不足のため、水力発電の開発は一時停滞した。1950年代に入って戦後産業の復興に伴う旺盛(おうせい)な電力需要に対処するため、水力発電の積極的な開発が進められ、1961年(昭和36)までは水力発電を主体とし、火力発電を渇水期の補給用として稼動する水主火従(水力が中心で、火力がそれに従うの意味)の発電形態が電源開発の中心であった。しかし、その後は水力発電を経済的に開発できる地点の減少、電力需要の大幅な増加に加えて、大容量の高効率火力発電所や原子力発電所が建設されたため、電力需要のベースの大部分を火力や原子力発電が分担する火主水従(火力が中心で、水力がそれに従う)の発電形態に移行した。これに伴って水力発電の開発も、新鋭の火力・原子力発電にベース負荷をもたせ、ピーク負荷を水力発電に負荷させる大容量の貯水池式、揚水式のものが多くなった。とくに高度経済成長期以降は単機容量30万キロワット級、落差500メートル級で発電所容量100万キロワット級の大容量・高落差の揚水発電所の建設が主流となってきた。
 こうして水力発電は、深夜の火力・原子力発電の余剰電力を活用し下池の水を上池に揚水させ、昼間の重負荷時に発電する、ピークシフト、一種の電力貯蔵の役割が重要になっている。また水力は出力の増減制御が容易なので負荷にあわせて発電出力を制御して、系統の周波数を監視する負荷周波数制御(LFC:Load Frequency Control)の役割もある。新しい水力発電技術として、揚水発電は発電水車をそのまま逆回転させて揚水ポンプにするが、その最高効率の回転スピードが違うことから、発電電動機の回転数を変えて運転する可変速発電システムが、世界に先駆けて1990年(平成2)ごろから大河内(おおかわち)(兵庫)、塩原(栃木)、奥清津(新潟)などの発電所に採用されている。また、海水(下部池)を利用した世界初の海水揚水発電所(出力3万キロワット、落差136メートル)が1999年沖縄北部に建設され運転を開始した。現在は、高度成長期以降に建設された大容量揚水式水力発電と、大容量の火力・原子力発電とを組み合わせ総合的な経済性を高める運用が行われている。日本の水力発電設備は、1999年度末時点で4433万キロワットで全発電設備の19.8%となっており、発電電力量(発電実績)では、水力発電は893億キロワットアワーで全電力量の9.7%であった(火力発電が約55%、原子力発電が34%)。2011年(平成23)3月の東日本大震災以降、原子力発電の後退によってこの比率は大きく変わっている。[道上 勉・嶋田隆一]

形式

水力発電の形式は、水路式、ダム式、ダム水路式、揚水式の四つに分けられる。
(1)水路式 河川の一地点で流水を取水し、緩やかな長い水路をつくって、その河川の勾配(こうばい)を利用し落差を得て発電する方式。
(2)ダム式 河川にダムをつくり、下流との間に落差を得て発電する方式。
(3)ダム水路式 ダム式と水路式を混合して落差を得て発電する方式。
(4)揚水式 発電所地点より高い所に人工のダムや天然の湖沼を利用した上部池を、また低い場所に下部池をつくり、深夜の火力、主として原子力発電の余剰電力により下部池の水を、発電用水車をポンプ運転して上部池に揚水し、昼間のピーク負荷時に下部池に落水して発電する方式。
 また、水力発電を河川流量の使用方法の見方から分類すると、次の三つになる。
(1)流れ込み式 河川の自然の流量をそのまま利用して発電するもので、別名自流式ともよばれ、水路式がこれに該当する。この方式は流量の変化によって発電電力が変化する。
(2)調整池式 河川に調整池をもち、夜間の軽負荷時に流れ込む流量をこの池に貯水しておき、昼間のピーク時に発電する。発電の運用は1日間のサイクルで行われる。貯水池に比べて調整池の貯水容量は小さい。
(3)貯水池式 大きな貯水池をつくり、季節的な発電サイクルにより河川流量の調整を行い、春・秋のオフピーク期に貯水し、夏・冬のピーク期に発電する。[道上 勉・嶋田隆一]

水路式発電所

古くからつくられ、身近にある水路式発電所のおもな設備を取り上げてみる。
 取水口は小さいダムで河川の本流の水をせき止め、発電のための用水として取り入れる所。この水が沈砂池に送られる。送られた水に含まれる土砂がそのまま水路以降の施設に流れ込むのを防ぐためにいったん広い池に導き、土砂を池に沈める。
 沈砂池から出た水は水路に入る。水路には、開渠(かいきょ)、トンネル、水路橋などがある。トンネルには、上部に空気が入っているものと、断面全体が水に満たされているものの2種類があり、前者を無圧トンネル、後者を圧力トンネルとよんでいる。
 水路と水圧鉄管の継ぎ目に、発電所で使用する水の2~3分間に相当する量を蓄える水槽が必要であるとされている。この水槽には、発電所で急に水を止めた場合の水の跳ね返りによる水圧鉄管内の圧力上昇を緩和する水槽を設ける場合があり、それをサージタンク(調圧タンク)とよんでいる。水槽から出た水は傾斜面に据え付けられた水圧鉄管に入り、その終端から主弁を経て水車に入る。
 水力発電として使用される水車は大別して衝動型と反動型があり、前者には高落差領域で使用されるペルトン型、後者には中落差領域のフランシス型、中・低落差領域の斜流型、低落差領域のプロペラ型がある。また、水車の据付け方法として縦軸と横軸とがあり、大容量の水力発電所は大部分が縦軸である。一般に、水車の出力はその地点の落差と流量の積に比例する。
 水車に直結し電気を発生する発電機は、ほとんどが三相交流同期発電機である。周波数は、東日本では50ヘルツ、西日本では60ヘルツ、発電機容量は数百キロワットから数十万キロワットと種々ある。また発電機電圧は中・小容量のもので3000~1万1000ボルト、大容量のもので1万3000~1万6000ボルトとなっている。一つの発電所に据え付けられる発電機の台数は発電所の出力に応じて決められるが、多くは2~5台程度で、これらは電気的に並列されて運転する。
 発電機により発電された三相交流電圧は送電効率を高めるため発電所構内の変圧器により6万~50万ボルトの高電圧にして送電線に送られる。
 水力発電所に要求される発電力は、需要の負荷曲線から昼間はもっとも大きく、深夜は激減することとなり、河川の自然流量をそのまま取り入れる水路式発電ではカバーできない。このため、調整池や貯水池が必要となり、さらに大容量の火力・原子力発電の開発により、いっそうこの要求が高まり、これを克服した揚水式が多く出現している。[嶋田隆一]

ダム式発電所(ダム水路式発電所)

河川の本流に大きいダムを建設して水をせき止め、ダムの上・下流の間にできる水位を利用して発電する方式である。この方式では、ダム建設に適した地点が要求され、川の両岸に山が迫っている所を選んでダムを築く。また地形が適当であるばかりでなく、ダムや発電所建設の膨大な資材の搬入にも便利でなければならない。さらに発電所はダムの裾(すそ)の横側、またはダムの内部などに設けるので、水を導く鉄管は短く、大きな落差を望めない。そこで落差をさらに大きくしたい場合は、水路を引いて水路式のように落差をつくるダム水路式が採用される。ダムの上流に蓄えられる水は、そのまま調整池・貯水池の役目を果たすこととなる。1960年代以降につくられた、火主水従の発電形態の大容量の水力発電所は、大部分がロックフィルダムとアーチダムである。ダム式の場合は、水路式のように水路、その他の水の運搬に関する設備は必要ないが、本流をせき止めるので、灌漑(かんがい)用水の確保、魚がダム地点を通過できるようにする魚道(ぎょどう)の設置などの配慮が必要である。[道上 勉・嶋田隆一]

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世界大百科事典内の水力発電の言及

【電気事業】より

…しかし,ガス灯,石油灯等にとって代われるほどのものではなかった。それらに代替しうるようになるのは20世紀に入ってからで,電球の改良と水力発電による発電コストの低下によって,電灯料金を低下させうるようになってからであった。 水力発電の本格化は,発電規模の大容量化,遠距離・高圧送電等の技術進歩が前提条件であったが,日清戦争,日露戦争,第1次大戦と,戦争のたびごとに生じた石炭価格の暴騰が契機となった。…

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