ハック（その他表記）Abul Kazem Fazlul Haq

デジタル大辞泉

ハック（hack）

［名］(スル)コンピューターのプログラムを書くこと。プログラムと取り組むこと。また、俗に、コンピューターシステムに不正に侵入すること。ハッキングすること。→ハッカー

出典　小学館

改訂新版　世界大百科事典

ハック
Abul Kazem Fazlul Haq
生没年：1873-1962

東ベンガル（現，バングラデシュ）の政治家。現在のバングラデシュ，バリサール生れ。イギリス支配時代，ムスリム連盟の指導者となるが，後に農民大衆党を率いて1937年ベンガル州選挙に参加。連盟の支持を得て，同州において第1次ハック連立内閣を発足させ，上層小作農・占有小作権の強化に努力した。40年のムスリム連盟ラホール決議では，ムスリムのための分離独立国家を目ざすパキスタン運動の提案者となるが，後にジンナーと対立し，43年3月第3次ハック州内閣は倒された。46年選挙では敗北したが，後に連盟への再加入が認められた。しかし，パキスタン建国後53年に政界復帰したハックは，ベンガル語の国語化，完全州自治達成を綱領にうたった農民労働者党を発足させ，ベンガル民族主義を訴えた。東ベンガル州議会選挙でムスリム連盟を破り，ハック統一戦線州政府が54年4月に発足したものの，翌月末，治安の乱れを理由に中央政府によって解任された。
執筆者：清水 学

出典　株式会社平凡社「改訂新版　世界大百科事典」