日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハルスデルファー」の意味・わかりやすい解説
ハルスデルファー
はるすでるふぁー
Georg Philipp Harsdörffer
(1607―1658)
ドイツの詩人、詩論家。法学、哲学、歴史、言語学を修め、当時の先進四か国(イギリス、フランス、オランダ、イタリア)に5年遊学、故郷ニュルンベルクの判事、参事会員となった。国語と文学の純化を目ざす「言語協会」で活躍、研究協会「ペーグニッツの牧者と花の集い」を設立、聖俗の詩や逸話物語、百科全書『婦人会話手引』八巻(1641~49)を書いた。文学論『ラテン語なしにドイツ詩学と押韻(おういん)法を6時間で注入する文学漏斗(ろうと)』(1648~53)は詩文の速成を説き、「ニュルンベルクの漏斗(とらのまき)」の元祖となった。
[永野藤夫]