ハンド=シュルレル=クリスチャン病(読み)ハンド=シュルレル=クリスチャンびょう(英語表記)Hand-Schüller-Christian disease

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ハンド=シュルレル=クリスチャン病
ハンド=シュルレル=クリスチャンびょう
Hand-Schüller-Christian disease

骨の破壊,尿崩症眼球突出を3主徴とする細網内皮系組織の疾患で,小児に多いが,成人にも起る。原因は不明であるが,遺伝関係はないといわれている。骨の病変頭蓋骨に好発し,骨を吸収して,X線写真上,いわゆる打抜き像を呈する。脳のトルコ鞍の病変のために尿崩症が,眼窩浸潤のために眼球突出が起る。頭蓋骨以外の骨にもしばしば病変が認められ,また,コレステロールの沈着を伴う肉芽腫性の病変が,脾臓肝臓リンパ節,肺,皮膚などに認められる。自然治癒するものもあり,予後は必ずしも不良ではない。 A.ハンドはアメリカの小児科医 (1868~1949) ,A.シュルレルはオーストリアの神経医 (1874~) ,H.クリスチャンはアメリカの医師 (1876~1951) 。

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