バークシャー(動物)(読み)ばーくしゃー(英語表記)Berkshire

翻訳|Berkshire

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バークシャー(動物)」の意味・わかりやすい解説

バークシャー(動物)
ばーくしゃー
Berkshire

哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目イノシシ科の動物。家畜ブタの黒色品種で、イングランド南部のバークシャーとウィルトシャー原産である。この地方の在来種に中国種などの外来種を交配して、19世紀にイギリスで作出され、成立した。体型は比較的小形で、短頭、しゃくれ顔、肢端・鼻端・尾端が白い、いわゆる黒色六白を特徴とし、四肢は短くて強い。早熟早肥で体質は強健といわれ、産子数は約8~9頭である。粗飼に耐え、筋繊維は繊細で柔らかく、赤みの強い肉を産するので、第二次世界大戦前から鹿児島、静岡県地方で飼われていたが、ヨークシャーランドレースの進出で、その飼育頭数は著しく減少した。しかし、最近その優れた肉質が再評価され、高値で取引されるので、薩摩(さつま)の黒豚などと称して、復活の兆しがみられる。

[西田恂子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android