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パックス・タタリカ Pax Tatarica

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

パックス・タタリカ
Pax Tatarica

ラテン語で「タタールの平和」を意味する。パックス・ロマーナ Pax Romana (ローマの平和) にちなんでつくられた言葉で,タタール人が従属国に対して強制する平和をいう。ここでいうタタール人とは,チンギス・ハンが建国したモンゴル帝国の支配民族であるモンゴル族のこと。モンゴル帝国の主要部にはジャムチと呼ばれる駅伝制が整備され,大ハンの発行したパイザ (牌子〈通行特許状〉) を帯びた旅行者は安全に東西間を旅行することができた。またモンゴル政権は宗教に対して比較的寛容であったので,さまざまな宗教が栄えた。帝国の成立に際して多くの破壊,略奪が伴ったことも事実であるが,それと同時に,ユーラシア大陸のほぼ全域に政治的秩序が生れ,東西間の文化や経済の交流が活発に行われたことも歴史的に重要な意義をもつ。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

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