化学辞典 第2版 「ヒドラゾン」の解説
ヒドラゾン
ヒドラゾン
hydrazone
カルボニル化合物とヒドラジンまたはその誘導体との脱水縮合生成物.アルデヒドヒドラゾン(RCH=NNH2,RCH=NNHC6H5など)とケトンヒドラゾン(RR′C=NNH2,RR′C=NNHC6H5など)がある.フェニルヒドラゾンは一般に白色の結晶で,アルデヒドまたはケトンの検出および同定に利用されている.脂肪族アルデヒドのヒドラゾンは不安定で単離が困難であり,脂肪族ケトンのヒドラゾンも分解しやすい.ヒドラゾンはナトリウムエトキシドなどと加熱すると炭化水素を生成するので,カルボニル基の還元に用いられる.[別用語参照]ウォルフ-キシュナー還元
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報