ヒペアストルム(読み)ヒッペアストラム

デジタル大辞泉 「ヒペアストルム」の意味・読み・例文・類語

ヒッペアストラム(〈ラテン〉Hippeastrum)

ヒガンバナ科ヒッペアストラム属の球根植物。約70種が南米に自生し、観賞用に栽培されるものも多い。中でも園芸用に改良されたアマリリスが有名。ヒペアストルム。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒペアストルム」の意味・わかりやすい解説

ヒペアストルム
ひぺあすとるむ
[学] Hippeastrum

ヒガンバナ科(APG分類:ヒガンバナ科)ヒペアストルム属の総称ヒッペアストルムともいう。アマリリスと近縁の属で、南アメリカに約70種分布する。鱗茎(りんけい)は球周り25センチメートル以上の大球で、3~4月、長さ40センチメートルほどの帯状または線形の葉を数枚つける。6月ころ、鱗茎から高さ60センチメートルの太い中空の花茎を出し、ユリに似た花を数個散形状に頂生する。花茎は大きいものは25センチメートルを超える。花色は鮮紅、桃、白、橙(だいだい)色で、縞(しま)模様や覆輪のものもあり、変化に富む。普通は鉢植えで観賞する。6号くらいの大鉢を用い、鱗茎の3分の1が土面に出るように浅植えとする。肥料はリン酸やカリを多めに施す。高温と日当りでよく育つ。春に植え替えをし、用土も新しくする。繁殖は株分けによる。実生(みしょう)もできるが、開花球になるには4年ほどかかる。

[川畑寅三郎 2019年3月20日]

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