ピリカ鉱山(読み)ぴりかこうざん

日本歴史地名大系 「ピリカ鉱山」の解説

ピリカ鉱山
ぴりかこうざん

美利河ぴりか地区にあるマンガン鉱山。「北海道鉱業史」には明治二一年(一八八八)函館の英国人が経営するハウル社(支配人ジョン・A・ウィルソン)が特許権を買収して稼行したとある。「今金町史」では同二五年頃に鉱山が発見され、ハウル社が買収したが、当時日本では外国人による鉱山採掘が認められていなかったため、村田駒吉・遠藤吉平らの名義で採掘した。同二七年の産出量は六〇〇トンであったが、翌二八年には五〇〇〇トンを超えた。美利河マンガンは当地から瀬棚せたな街道(現国道二三〇号)馬車国縫くんぬい(現長万部町)へ搬出し、函館港から米国をはじめ英・独・仏などの国々に輸出され、製鋼や電池に使われた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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