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フェアユース

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ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

フェアユース

米国著作権法第107条として、1976年改正で盛り込まれた規定。著作権者の権利を定めた106条と106A条に続き、その権利にかかわらず「フェアユース(公正な使用)は、著作権の侵害とならない」と定められる。利用者がフェア・ユースと判断して行なった行為の適法性の判断は、事後的に司法へ委ねられる。判断の際の考慮要素が107条に書かれている。外部リンク著作権情報センターhttp://www.cric.or.jp/gaikoku/america/america.html

出典|ASCII.jpデジタル用語辞典
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知恵蔵2015の解説

フェアユース

著作権者の許諾を得ずに著作物を利用しても著作権侵害には当たらないとする、一定の要件を満たした公正な著作権利用行為のこと。米国では、著作物の正当な範囲での利用については、著作権侵害には当たらないとする「フェアユースの法理」が古くから確立されている。
日本の著作権法においても、私的複製や学校教科書での利用などについて著作権の制限がある。ただし、それは著作権の効力が及ばない利用が列挙されているに過ぎない。従って、前述のような、法で具体的に示された利用以外は著作権の侵害になる。例えば、子どもの運動会ビデオネット上で公開したとき、ある楽曲がたまたま流れていたというような場合にも、法的には「公正な利用の範囲」であるという抗弁はできない。このように、日本の著作権法の規定は、著作権の利用が公正か否かについて法的判断の余地を残すフェアユースの考えとは、別のものである。
近年、情報機器の普及で著作物の複製が非常に容易になるとともに、インターネットなどにより広範な大衆が情報の送り手となる情報化社会が急速に進展し、著作物は電子的なデータとして広く流布されるようになってきている。このため、著作権も旧来のCD、DVD、印刷物などといった具体物である商品と半ば一体化し、職業作家が占有する知的財産権というカテゴリーから大きく逸脱してきている。これらの状況により、社会通念上は不当なものとは考えがたく、現実問題としても黙認され広く行われている2次利用なども、現行の著作権法上では違法状態となっている。例えば、仕事のためにホームページを閲覧するとき、ハードディスクやプロキシー・サーバーキャッシュされる。このようなインターネットの通常の利用も形式的には著作権法の規定上では著作権侵害になりかねない。その脱法状態のねじれを解消し、正当な範囲での利用については、「日本版フェアユース」として法的根拠を与え、適法化すべきであるとの意見も出てきた。
これを受け、文化庁傘下の文化審議会著作権分科会などで検討がなされ、2010年には中間取りまとめの案が示された。中間取りまとめの案では、日本版フェアユースとも言える一般規定を適用すべき、次の3つの類型が示されている。(A)偶然写真に写りこんだなどの、著作物利用が主目的ではない軽微なもの。(B)権利者の許可を受けてCDやキャラクター商品などを開発する制作過程における複製。(C)視聴を目的とせず、映像・音声などの技術開発に用いる素材としてのデータ複製やサーバーなどで起こるデータの複製。分科会では、審議を継続し11年1月をめどに、最終報告を決定する予定である。

(金谷俊秀  ライター / 2010年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

フェア‐ユース(fair use)

著作物を公正に利用する場合、著作権者の許諾がなくても、著作権の侵害にあたらないとする考え方。例えば、学校教育・報道・研究・調査などの目的で適正に利用する場合などがこれにあたる。公正利用
[補説]国によって規定が異なる。米国の著作権法では、公正な利用か否かを判断する基準として、(1)使用の目的・性格(商業性の有無、非営利的教育目的か否かを含む)、(2)著作物の性質、(3)著作物全体に対する使用部分の量・実質性、(4)著作物の潜在的市場・価格に対する影響、の四つの要素を示している。

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