フェッリ

百科事典マイペディア 「フェッリ」の意味・わかりやすい解説

フェッリ

イタリアの刑法学者,政治家。ボローニャ大学などを経て,ローマ大学教授。1886年に下院議員に当選,一時期イタリア社会党に加わり,反改良主義派として論陣を張った。その後ファシズム政権に接近し,1929年上院議員となる。法学の分野では新派刑法学,特にイタリア学派の樹立者と目されている。ロンブローゾ学説に社会学的要素を加えて犯罪社会学を創始社会防衛論に立脚して〈刑罰〉という用語のないことで有名な〈イタリア刑法草案〉(1921年。いわゆるフェッリ草案)を起草したほか,1926年のソ連刑法典にも決定的影響を与えたとされている。主著《犯罪社会学》《刑法原理》。
→関連項目教育刑論

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android