フェニトイン(その他表記)phenytoin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フェニトイン」の意味・わかりやすい解説

フェニトイン
phenytoin

ジフェニルヒダントインともいう。メフェニトイン,ニルバノール,エソトインなどとともにヒダントイン誘導体で,抗てんかん薬,不整脈治療剤として用いる。抗てんかん薬としては,中枢神経系の一般的な抑制作用がほとんどみられない量で特異的に運動機能を抑制するので,大発作,精神運動発作に使用される。小発作には無効である。薬物性のけいれん破傷風などのけいれん発作にも用いない。不整脈治療剤としては,主としてジギタリス中毒による不整脈に有効である。抗てんかん薬としては経口投与が多いが,不整脈治療剤としては経口注射の双方が用いられる。副作用は比較的低いが,長期間の投与では吐き気嘔吐めまい,振戦,運動失調,頭痛,眼瞼下垂,ねむけ,皮疹,歯肉増殖,肝炎などがみられることがある。

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化学辞典 第2版 「フェニトイン」の解説

フェニトイン
フェニトイン
phenytoin

[同義異語]ジフェニルヒダントイン

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のフェニトインの言及

【癲癇】より

…薬物代謝酵素の活性を高めるので,他薬との併用の際に留意しなくてはいけない。フェニトインはバルビツレートから6位の=COを除去した形の薬物で,催眠作用を呈さない用量で有効である。大発作に効くが,小発作はかえって悪化する。…

※「フェニトイン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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