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ブノア・ド・サント・モール Benoît de Sainte‐Maure

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世界大百科事典 第2版の解説

ブノア・ド・サント・モール【Benoît de Sainte‐Maure】

12世紀フランスの作家,歴史家。生没年不詳。トゥーレーヌ地方の出身。1165‐70年ころ,いわゆる古代模倣物語のジャンルに属する長編韻文作品《トロイ物語Roman de Troie》を書いて大成功を収めた。これは,金羊毛を求めるアルゴ船の冒険(アルゴナウタイ伝説)から始まって,トロイアの城市の攻囲と陥落の次第,そしてオデュッセウスの死までを,8音綴3万行余りにわたって物語る。主たる種本はフリュギア人ダレス,クレタディクテュスに帰せられるいずれもラテン語の作品であるが,ブノアはとくに恋愛のエピソードをふくらませることに才能を示し,この作品はフランス文学における恋愛物語のさきがけの一つとされている。

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世界大百科事典内のブノア・ド・サント・モールの言及

【イーリアス】より

…ウェルギリウスはホメロスの詩に想を得て《アエネーイス》を書き,それはダンテ,ミルトンに影響を及ぼしている。《イーリアス》は大まかなラテン訳《イーリアス・ラティーナ》(紀元68以前)と,不完全なラテン語資料に基づくブノア・ド・サントモールBenoît de Sainte‐Maureの仏訳《トロイ物語》(1160ころ)によって,かろうじて中世,ルネサンス世界に知られた。後者は西欧の各国語に訳されて広く読まれ,この重訳をもとにして《トロイラスとクレシダ》をチョーサー(1372‐86)とシェークスピア(1609)が書いた。…

【イーリアス】より

…ウェルギリウスはホメロスの詩に想を得て《アエネーイス》を書き,それはダンテ,ミルトンに影響を及ぼしている。《イーリアス》は大まかなラテン訳《イーリアス・ラティーナ》(紀元68以前)と,不完全なラテン語資料に基づくブノア・ド・サントモールBenoît de Sainte‐Maureの仏訳《トロイ物語》(1160ころ)によって,かろうじて中世,ルネサンス世界に知られた。後者は西欧の各国語に訳されて広く読まれ,この重訳をもとにして《トロイラスとクレシダ》をチョーサー(1372‐86)とシェークスピア(1609)が書いた。…

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