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ブリハット・カター Bṛhat‐kathā

世界大百科事典 第2版の解説

ブリハット・カター【Bṛhat‐kathā】

古代インドの亡失した大説話集。作者グナーディヤGuṇādhyaの伝記,年代(3~7世紀の間)は明らかでない。10万頌の詩句から成り,パイシャーチーPaiśācī語という俗語で書かれたと伝えられ,バッツァ国のウダヤナ王の結婚と王子ナラバーハナダッタの冒険物語を枠物語とする説話集であったらしいが,原本は散逸して現存せず,サンスクリットで要約した改作本が数種伝わっている。改作本のうち最も有名なのはソーマデーバSomadeva(11世紀)の《カターサリットサーガラKathāsaritsāgara》で,18巻2万1388頌の美しいサンスクリットの韻文から成り,350種の興味ある物語を含んでいる。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

世界大百科事典内のブリハット・カターの言及

【インド文学】より

…5編から成る教訓的説話集《パンチャタントラ》の原本は散逸したが,数種の異本により伝えられ,6世紀以後シリア語,アラビア語等に翻訳され,《カリーラとディムナ》あるいは《ピルパイの物語》の名で広く東西諸国に広がり,世界各国の説話文学に大きな影響を与えている。10万頌から成りパイシャーチー語で書かれたというグナーディヤ作の大説話集《ブリハット・カター》も原本は失われたが,要約本が数種伝わり,ソーマデーバの《カターサリットサーガラ》は最も有名である。これらの説話集は一つの枠物語の中に多数の挿話を包含する形式をとっているが,この形式にのっとり《ベーターラパンチャビンシャティカー(屍鬼二十五話)》《シュカサプタティ(鸚鵡七十話)》など小規模な興味本位の説話集も作られた。…

【説話文学】より

…《パンチャタントラ》はこのように早くから西方諸国に伝えられたが,東南アジア諸国にも流布し,ジャワ,タイ,マレーなどの言語にも翻訳されている。グナーディヤの大説話集《ブリハット・カター》は,パイシャーチー語というプラークリット語の一種で書かれ,10万頌から成る雄編であったというが,散逸して伝わらず,後にサンスクリットあるいはプラークリット語によって改作されたものが数種伝わっている。これらの改作本のうち最も有名なのは,ソーマデーバ作の《カターサリットサーガラKathāsaritsāgara》(12世紀)で,サンスクリットの韻文で書かれ,350種の興味ある物語を含んでいる。…

※「ブリハット・カター」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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