日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブールジュ(フランス)」の意味・わかりやすい解説
ブールジュ(フランス)
ぶーるじゅ
Bourges
フランス中部、シェル県の県都。パリ南226キロメートル、イエーブル川とオロン川の合流部にある。人口7万2480(1999)。ベリー地方の最大都市で歴史上の中心地。穀物、ブドウ、ヒツジの取引が行われる。建築美術の都で、市役所の庭園に接するゴシック様式のサンテティエンヌ大聖堂(12世紀の地下室、13世紀のステンドグラスがある)、15世紀のジャック・クール宮殿、16世紀のキューヤス館(考古学資料を集めるベリー博物館となっている)、ルネサンス風のラルマン館などが有名である。兵器工場があるほかタイヤ製造も行われる。古代にはアバリクムAvaricumとよばれ、ガリアの一部族ビチュリゲス・キュビの根拠地であった。中世には交易の中心地となった。百年戦争中はシャルル7世の居所であった。1438年ブールジュの勅令の発令地。
[大嶽幸彦]