プノイマチズム(その他表記)pneumatism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プノイマチズム」の意味・わかりやすい解説

プノイマチズム
pneumatism

プノイマ pneuma (霊気) と呼ぶ薄い蒸気が,生命活動のもとであるという説。アレクサンドリア解剖学,生理学者エラシストラトスが前 300年頃唱えたもの。アレクサンドリア医学の双璧といわれたもう一方ヘロフィロスは,ギリシアの医聖ヒポクラテス体液説を守ったが,エラシストラトスはこれに反対した。ヒトの呼吸する空気は,肺と心臓に入って生命霊気となり,動脈によって全身に運ばれ,肝臓で自然霊気となり,またその一部は脳に入って動物霊気となり,神経によって体中に運ばれ,運動のもとになるとし,これら霊気の活動の障害が病気であるとした。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android