日本大百科全書(ニッポニカ) 「プレトリア国立動物園」の意味・わかりやすい解説
プレトリア国立動物園
ぷれとりあこくりつどうぶつえん
National Zoological Gardens of South Africa
Pretoria Zoo
南アフリカ共和国の首都プレトリアにある動物園。野生動物の宝庫といわれたアフリカも、1858年、当時の南アフリカでは動物保護のために狩猟法が制定された。1892年に創設された国立博物館は、館長ガニングJan Willem Boudewyn Gunning(1816―1913)の考えで、生きた動物も資料として博物館の裏庭に展示していた。これが母体となり、1899年に付属動物園として誕生した。世界で初めて繁殖に成功したシロサイをはじめ、多くの草食獣が繁殖している。自然保護に対する考え方に伝統があり、専属の教員による教育活動も行われている。
動物病院は大形草食獣の麻酔の研究で成果をあげている。1998年の飼育動物は648種5566点と、豊富なコレクションとなっている。面積は80ヘクタール。1974年にトランスバール州(現、北西州)のリヒテンバーグに繁殖センターを併設した。面積は6000ヘクタール。
[祖谷勝紀]