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ヘルマイ hermai

世界大百科事典 第2版の解説

ヘルマイ【hermai】

ギリシア諸都市の街角,家々の戸口,聖域などに数多く建立された,ヘルメス神の胸像を戴く四角柱石。〈ヘルメス柱〉と訳される。その中ほどに男根(ファロス)が付けられており,また道徳的教訓の辞が彫られていることもある。道標や境界標として使用された。前415年,シチリア遠征出航前夜アテナイにおいて,市中のこの柱像がことごとく毀損されるという事件が起こったが,この瀆神行為は遠征に対する不吉な前兆とみなされ,人々に驚愕と動揺をもたらした。

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世界大百科事典内のヘルマイの言及

【ヘルメス】より

… かくして彼は,イオの見張りをしていた百眼の怪物アルゴスを殺し,美を競ったヘラ,アテナ,アフロディテの3女神をイダ山中のパリスのもとへ案内し,カリュプソの島からオデュッセウスを船出させるなどして,ゼウスの意向を伝達あるいは実行に移したほか,一部の伝承によれば牧神パン,愛の神エロスの父となったとされ,またヘレニズム時代以降に流布した神話では,アフロディテとの間に男女両性をそなえた神ヘルマフロディトスをもうけたと語られている。ヘルメスはたぶん,豊穣多産を祈って畑や牧場の境や路傍に立てられたヘルマイと称する石柱(上部が男の頭,その下の角柱の中央部に起立した陽物がついたもので,〈ヘルメス柱〉とも呼ばれる)に由来する神であったらしく,豊穣神から富と幸運の神に発展した彼は,商業,盗み,雄弁,競技などの守護神となる一方,ヘルマイが道標の役割をも果たしていたところから,道路,旅人の守護神ともなり,人間に最も親しい神のひとりとしてあがめられたものと考えられる。なお,錬金術の始祖などとして知られるヘルメス・トリスメギストスは,ヘルメスとエジプトのトートが習合して成立した神格である。…

※「ヘルマイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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