市中（読み）シチュウ

デジタル大辞泉

し‐ちゅう【市中】

１ 市の内。街の中。
２ 「市場しじょう」に同じ。「市中金利」
[類語]町内・市内・近所

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

し‐ちゅう【市中】

1. 〘 名詞 〙 まちなか。市街の中。
   1. [初出の実例]「或住_二市中_一作_二仏事_一、又号_二市聖_一」(出典：日本往生極楽記（983‐987頃）弘也)
   2. 「ここのとせの春秋、市中に住侘て、居を深川のほとりに移す」(出典：俳諧・続深川集（1791）)
   3. 「旅順が落ちたので市中は大変な景気ですよ」(出典：吾輩は猫である（1905‐06）〈夏目漱石〉二)
   4. [その他の文献]〔史記‐刺客伝〕

いち‐なか【市中】

1. 〘 名詞 〙 町のなか。まちなか。しちゅう。
   1. [初出の実例]「西の宮の市中に住で」(出典：虎寛本狂言・夷毘沙門（室町末‐近世初）)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【市中】しちゆう

まちなか。〔宋書、宗越伝〕郡に補せらる。、蠻のすと爲る。其のをせる、嘗(かつ)て郡に出づ。越、市中に於て之れを刺す。太守夏侯穆、其のを嘉(よみ)し、(ぬきん)でてと爲す。

字通「市」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」