ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘロデス・アルケラオス」の意味・わかりやすい解説
ヘロデス・アルケラオス
Hērōdēs Archelaos
[没]後18
ユダヤ,サマリア,イドマエア (イドマヤ) の領主 (在位前4~後6) 。アルケラオスとも呼ばれる。聖書名アケラオ。ヘロデ大王の子。父王の死後,弟のアンチパス,末弟のピリポ (フィリッポス) との領地争いが起こり,前4年ローマ皇帝アウグスツスから領地の保全を認められた。しかし王名を冠することは許されず,領主とされた。その治世がきわめて残忍であったため,ユダヤ,サマリアの住民から直訴され,6年ローマで裁判にかけられてガリアに流刑。ユダヤはローマの属州となった。聖母マリアがイエス・キリストを連れて,ガリラヤのナザレに移り住んだのも彼を恐れたためと記されている (マタイ福音書2・22) 。
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