ヘンレ係蹄(読み)ヘンレけいてい(その他表記)Henle's loop

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘンレ係蹄」の意味・わかりやすい解説

ヘンレ係蹄
ヘンレけいてい
Henle's loop

尿細管の一部。尿細管は皮質ボーマン嚢から出て,近位尿細管を経て髄質に入り,腎乳頭に向い直線的に下行したのち,反転上行して皮質に戻り遠位尿細管となるが,この反転部の前後ヘンレ係蹄という。下行脚は直径 10~15μmで主として水の吸収が行われ,上行脚は直径 25μmでナトリウムイオンの再吸収が行われる。

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栄養・生化学辞典 「ヘンレ係蹄」の解説

ヘンレ係蹄

 ヘンレのループネフロンループなどともいう.原尿を運ぶ管を尿細管といい,近位尿細管,ヘンレ係蹄,遠位尿細管の三部位に分かれる.この中間部分で,水を吸収する.

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世界大百科事典(旧版)内のヘンレ係蹄の言及

【腎臓】より

…海産の硬骨魚の尿細管には遠位尿細管曲部が存在しない。両生類,爬虫類,鳥類の尿細管では近位尿細管曲部と遠位尿細管曲部の間に中間節が見られ,哺乳類になるとヘンレ係蹄Henle’s loopがこれに変わる(図2)。これらの尿細管の立体的配列も硬骨魚類などでは不規則であるが,両生類,爬虫類では規則的になり,鳥類,哺乳類ではより整然と配列しているので,尿細管の立体的配列構造から腎臓は皮質,髄質外層,髄質内層の3部に分けることができる。…

※「ヘンレ係蹄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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