ペンタメロン(読み)ぺんためろん(その他表記)Pentamerone

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ペンタメロン」の意味・わかりやすい解説

ペンタメロン
ぺんためろん
Pentamerone

イタリアの民話作家バジーレがジャン・アレッシオ・アッバトゥーティスGian Alesio Abbatutisという筆名で著したナポリ方言の民話集。正式の書名は『物語のなかの物語、すなわち幼い者たちの楽しみの場』。没後1634~36年刊。10人の老婆が5日間にわたって民話を物語る体裁をとっているため、ボッカチオの『デカメロン』(十日物語)に倣って、『ペンタメロン』(五日物語)と一般にはよばれる。ストラパローラの16世紀の集成『楽しき夜ごと』に次いで、ヨーロッパにおける先駆的存在の民話集。ペロー、カルロ・ゴッツィなど、後世の民話文学に与えた影響も大きい。クローチェの現代語訳(1925)も名高い。

河島英昭

『河島英昭編訳『カルヴィーノ イタリア民話集』二巻(岩波文庫)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

生命維持活動に必須なエネルギーの獲得や,成長に必要な有機材料を合成するために生体内で起るすべての生化学反応の総称。複雑な分子を単純な分子へ分解してゆく過程でエネルギーを獲得する分解代謝または異化 (カ...

代謝の用語解説を読む