百科事典マイペディア 「岩波文庫」の意味・わかりやすい解説
岩波文庫【いわなみぶんこ】
→関連項目岩波茂雄|早川良雄
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1927年(昭和2)出版界の不況期に岩波書店が刊行した文庫本。岩波茂雄がドイツのレクラム文庫にならって発案し,哲学者の三木清らが参画して発刊。古今東西の古典の普及を目的として,廉価で手軽に買える書物として考案された。当時星印一つが約100ページで定価20銭。装丁は平福百穂(ひらふくひゃくすい),正倉院宝物の古鏡の模様を図案化したもの。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
…このような出版活動は,大正期における教養主義的風潮を背景としていたが,岩波は新しい知識階級の形成を志向することになる。その具体化が,〈知識と美とを特権階級の独占より奪い返すこと〉を切実に要求する進取的なる民衆にこたえて,27年刊行を開始した〈岩波文庫〉である。これはドイツのレクラム文庫に範をとり,100ページ当り星一つで20銭という安さであった。…
…ついで13年に日本古典および漢書をおさめた有朋堂文庫,14年には洋書(トルストイやダーウィンなど)の完訳をめざした新潮文庫,東西の古典を抄録したアカギ叢書などが現れた。しかし現在の形の文庫本が出現したのは27年の岩波文庫によってであった。同文庫は,100ページにつき星印一つ20銭という定価設定などドイツのレクラム文庫に範をとり,万人の必読すべき古典的価値のあるものはすべて網羅するという意気込みで出発した。…
…ドイツをはじめ世界諸国の文学,哲学,宗教,美術,音楽,政治,法学,経済,歴史,地理,自然科学など百般にわたるすぐれた内容の著作を,原則として小型本1冊に収め,100ページ前後を星一つに換算する廉価普及版で,内容の厳選と校訂の精密で知られているが,外国文学からの翻訳が多く,随筆や日記類の少ないことにも特色がある。ちなみに〈岩波文庫〉は範をこの文庫にとった。創刊以来100年の間にドイツは普仏戦争,ドイツ帝国の統一実現,第1次世界大戦,ナチズムの横行,第2次世界大戦とその破局,東西ドイツの分裂など,めまぐるしい国家の興亡を経験し,〈レクラム文庫〉の経営にも多くの苦心と困難が伴ったにもかかわらず,今までに刊行した点数は約1万を数える。…
※「岩波文庫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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