マイクロサージャリー

百科事典マイペディア 「マイクロサージャリー」の意味・わかりやすい解説

マイクロサージャリー

顕微鏡を使って行う手術の総称超微小手術ともいう。もともとは眼科,耳鼻咽喉(いんこう)科に限られていたが,双眼顕微鏡の性能が向上するにともない,1960年代には欧米で,一般外科,神経外科,整形外科など外科全般に広がった。最近では,不妊治療や美容整形などにも応用されている。 実際の手術で使う倍率は20倍程度だが,狭い部分も奥まで明るく見えるのが大きなメリット。脳外科の手術など,傷つけてはならない微小な血管や神経などもよく見えるため,安全性が高まっている。 さらに最先端の分野では,レーザー光線を使って細胞のなかを手術する研究も進んでいる。直径10ミクロン以下にしぼったレーザー光線も開発され,核やミトコンドリアなど細胞内の小器官を切る〈手術〉も可能になってきた。 こうした細胞手術の技術の向上によって,将来的に遺伝子の操作なども可能になり,病気や先天異常の予防への道も開けることが期待されている。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android