マロティ‐ドラケンスバーグ公園(読み)マロティ‐ドラケンスバーグこうえん

世界遺産詳解 の解説

マロティ‐ドラケンスバーグこうえん【マロティ‐ドラケンスバーグ公園】

2000年に登録され、2013年に範囲が拡大された南アフリカ共和国レソト王国の世界遺産(複合遺産)。レソト初の世界遺産。範囲拡大以前の呼称は、「ウクハランバ公園/ドラケンスバーグ公園」。ドラケンスバーグ公園は、南アフリカ南部にある公園で、6つの国有林、4つの自然保護区と1つの国立公園と狩猟鳥獣保護区からなり、ドラケンスバーグ山脈(マロティ山脈)が走り、この山岳地帯に小国レソトがある。2013年に新たに加えられたのは、レソト東部にあるセサバテーベ国立公園。標高約2400mの高原地帯で、氷河による浸食で彫り込まれたアーチや洞窟、崖、玄武岩や金色の砂岩のそびえたつ岩壁などの美しい景観を誇る。3000m級の山々が峰を連ね、豊富な水量の河川があり、生物多様性が高く、レイヨウ類やバブーンヒヒ)、絶滅が危惧されるケープハゲワシ、ヒゲワシなども生息している。またドラケンスバーグ山脈内の洞窟には、4000年以上も前の先住民族のサン族が描いた岩壁画が3万5000点以上残されている。こうした自然環境と考古遺跡により、複合遺産として世界遺産に登録され、範囲拡大でその特性をさらに強調した形となっている。◇英名はMaloti-Drakensberg Park

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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