ミクロゾーム(読み)みくろぞーむ(英語表記)microsome

翻訳|microsome

デジタル大辞泉 「ミクロゾーム」の意味・読み・例文・類語

ミクロゾーム(microsome)

細胞原形質中の小さな粒。主に小胞体リボゾームからなる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミクロゾーム」の意味・わかりやすい解説

ミクロゾーム
みくろぞーむ
microsome

組織をすりつぶした懸濁液遠心分離する際に、核やミトコンドリアを取り除いたのち、超遠心(10万gで1時間)によって沈殿するリボ核酸RNA)の多い分画をいう。ミクロソームともよぶ。1946年、ベルギー生まれの細胞生物学者A・クロードが命名した。ミクロゾームの中には、粗面小胞体、滑面小胞体ゴルジ装置の膜、破砕した細胞膜が含まれる。したがって、ミクロゾームは生きた細胞の中に存在する特定の細胞小器官ではなく、細胞の分画操作の際に得られる人工産物である。細胞の全RNAの50~60%、高濃度の脂質および数種の酵素タンパクを含む。

[小林靖夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android